死亡事故で家族を亡くしてお悩みの方のQ&A

死亡事故で家族を亡くしてお悩みの方のQ&A

Q 交通事故で家族が亡くなってすぐに,保険会社が示談をしたいと言ってきました。今後どうすればよいのでしょうか?

A

 適切な示談提示であれば示談をするべきですが、家族を亡くして動揺しているときに言われるままに示談してしまったり,生活苦で急いで示談してしまううことは,残された遺族にとっても亡くなった被害者にとってもよいことではありません。

 死亡事故の賠償金は,亡くなった方が遺族に最後に残したお金であり,被害者や遺族の悲しみや苦しみの対価でもあるのです。

 また,示談したという事実が,加害者の刑事裁判に影響を与えることもあります。

 きちんと示談金の内容を理解し,適切であると納得して,示談書にサインをする必要があります。

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Q交通事故で家族を亡くした場合,どのような賠償を受けられますか?

A

 死亡事故で主に発生する損害としては,葬儀費用,死亡逸失利益,死亡慰謝料があります。

 葬儀費用は,原則として150万を限度に実際に支出した額と考えられています。
 死亡による慰謝料(被害者本人の慰謝料及び遺族固有の慰謝料)の目安は,一家の支柱が死亡した場合には2800万円,母親や配偶者が死亡した場合には,2500万円,独身の男女や幼児の場合などのその他の場合は2000万円から2500万円とされています。

 死亡逸失利益は,原則として,基礎収入額×(1-生活費控除率)×就労可能年数に対応するライプニッツ係数となります。

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Q加害者や保険会社が主張する事故状況と賠償金額に納得できません。どうすればいいですか?

A

 交通事故で被害者が亡くなってしまった時には,目撃者やドライブレコーダー,防犯カメラなどの映像が見つからないことにより,事故の状況を知るのが加害者だけということがあります。

 保険会社は、加害者の言い分を元に、被害者の方に不利な過失を一方的に認定してくることがあります。

 事故の時の状況を明らかにするために、ご家族の方に代わって警察が捜査したときに作成した刑事記録を取り寄せて,事故状況を確認して過失の有無を調べる必要がある場合もあります。

 賠償金額が高額になりがちな死亡事故は,過失が少し違うだけで金額が大きく違ってくることが多いです。

 遺族は,警察の捜査や裁判等の手続を通じて,被害者が亡くなった時の状況を明らかにしていくことになります。

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